第022話 しらゆきさんと摩訶不思議ちゃん 【あつまれ!しらゆき姫のてんこ森】

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第022話 しらゆきさんと摩訶不思議ちゃん



しらゆきさんがつぶやく公式Twitter(@owaraitoua)
(し)あのね、「しらゆきさんって不思議ちゃんではないか」という声を聞いたんだけど。

(ゆ)チャットのコメント読んだんだ。ちゃんと否定しておいたよ。

(し)ふふ、わたしを話題にしてくれてうれしいよ。それでね、思い出しちゃったんだ。
会社の同期入社の女の子で最高に空気読めない摩訶不思議ちゃんのこと!

(ゆ)あ、今日は米国生活の話はお休み?

(し)うん、お休み。みなさんに本物の不思議ちゃんとはこれだ!というのをお伝えしたくて。

(ゆ)あ、そうなの。まあたまには別の話もしないとね。

(し)それでね、前に話した新入社員のマナー研修のときの話なんだけどね。

(ゆ)あの、キレたら怖い40代の大阪のおばはん講師ね。

(し)おばはんって・・・。そう、その人の話。
で、マナー研修は2日間あってね、1日目の最後に研修の感想文を提出したの。

(ゆ)ふーん。書けた?

(し)わたし、これでも書くのは得意な方だから。で、その感想文にね、講師が赤ペンでコメントを書いてくれて翌日戻してくれたの。

(ゆ)翌日?大変だね。研修終わってからも何十人分もそれやるんだ。

(し)そうなの。研修終わってから30人くらいの感想文を見て、ひとりひとりにコメント書くんだよ。
怒ると関西弁で迫力あって怖かったけど、意外と人情味があって優しいんだよね。

(ゆ)そういう味のある人なのね。

(し)で、その日ね、魔訶不思議のマカちゃんが研修中にうつらうつらと居眠りしちゃって、その講師に「寝とるやないか!どないやねん」って注意されたの。

(ゆ)本当にそんな関西弁だった?

(し)うん。多分そんな感じ。
そしたらね、マカちゃんはなんとウフフと笑いながら「先生も私たちの感想文チェックしていた時寝てましたよね」って魔訶不思議なこと言い始めたの。

(ゆ)ヤバくない?なんだか嫌な予感するね・・・。

(し)みんなきょとんとしてたから、マカちゃんは話が通じてないと思ったらしく、自分のかばんの中からその感想文を取り出して「だってほら、先生のコメントの文字がミミズみたいになってるー!きゃはは」って笑いながらヒラヒラとみんなに見せたの!

(ゆ)うわっ、恐ろしいなこの子・・・。

(し)こ、これはさすがにヤバイと周りはみんな凍り付いたよ。笑ってる子もいたけど・・・。

(ゆ)それで講師はどうしたの?切れちゃった?

(し)講師は「なんの話やねん」ってごまかして事なきを得たというか、そのままお開きになったけど、わたし見ちゃったんだよね。

(ゆ)また?何を?

(し)マカちゃんの感想文に講師が書いた赤ペンのコメント。ミミズどころじゃなくて「がんばりなさいーーーーー」って変な赤い線がびよーんって伸びて落書きみたいになってたの。

(ゆ)あ、図星過ぎて反論できなかったんだ。眠い中頑張ったのに・・・。

(し)こういう空気読めないのが不思議ちゃんなんでしょ?

(ゆ)うーん、その子はただ単にヤバい子、ある意味天真爛漫かな。しらゆきさんはそのあとどうしたの?

(し)えっ?わたし?私はしっかりと空気を読んで、何も聞こえない、見てないふりをして斜め上を向いてたよ。
素直で気が利くできる子ってことが伝わったかな。

(ゆ)その気が利くっていうのにはいつも同意できないんだけど・・・。

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