韓国に迫り来る中国半導体の足音





#0036韓国に迫り来る中国半導体の足音


中国メモリ企業は半年ほど前に韓国企業が量産化を開始した3D NAND技術の開発に成功!
いよいよDRAM部門も本格的な量産を目指し、中国が掲げる製造2025の達成に躍起となっています。
ここ数年間、いよいよ迫り来ると言われながらも前進できなかった中国メモリ産業ですが、今回こそは韓国企業に迫っていけるのでしょうか?

長江メモリテクノロジー(YTMC)は128層3D NAND型フラッシュメモリを開発したと発表しました。https://bit.ly/2wJdk6q Caixin Review 14

2018年には32層、2019年には64層のフラッシュメモリ量産に成功しましたが、年内にも128層の大量生産に踏み切れるということになります。

中国メモリ産業は韓国のサムスン電子やSKハイニックスにはまだ及びませんが、着実にその背中が見えつつあります。

この128層の3D NAND開発に成功したのは、これまでサムスン電子とSKハイニックスだけで、昨年末に量産を開始したばかり。

これまでまだまだ技術格差があったとされていましたが、NAND型フラッシュメモリに関しては1年程まで追い付いたという事です。

早ければ年内、遅くとも2021年前半には量産を開始できるだろうとされています。

DRAMに関してはまだ2年以上の開きがあるとされていますが、韓国や台湾から人材を引き抜いてこの差を一気に縮めようと画策しています。

中国政府はこれまで大半を輸入に頼ってきた半導体の自給率を2025年までに70%に高めて半導体自立を達成するとしています。

そのために中国政府は予算1兆元(約16兆円)を投じて半導体産業の崛起を支援しています。https://bit.ly/3ce7HMo 韓国経済14

ほんの数年前まで中国のメモリ産業が韓国に追い付くという話はただの笑い話でしたが、今や深刻なまでに迫ってきています。

中国企業はメモリ以外の半導体でも躍進を続けていて、5Gチップの統合チップセットの開発に成功するなど、世界での存在感を示してきています。

製造方法が似ているLEDや太陽光ウェハ分野では中国企業が既に韓国企業を圧倒していて、韓国企業を世界の片隅に追いやっています。

編集所感


こうしたニュースは過去にも何度も取り上げてきましたが、中国の当初の計画からすれば、かなり遅れているかと思います。

NANDに関してはそこそこ順調にきていると言えるでしょうかね。

製造2025の中核をなすメモリ関連半導体の一角としては、十分な成果を挙げていると言えるでしょう。

ただ、当初の予定ではコンピューターやスマートフォンに使われるDRAMもこのくらいにまで追い付くはずでしたが、様々な困難が重なって思うように前進していません。

中国の前に壁として立ちはだかったのは技術的なものだけではなく、米国のトランプ大統領です。

彼によって米中貿易戦争が勃発し、中国に対する米国の締め付けは数段階も強度が増してしまいます。

もともと中国にはメモリ技術者がほとんどいないため、日本や韓国、台湾から技術者を引き抜いて、技術移転するかたちで前進を続けています。

急速に発展させるにはそれ以外の方法はありません。現に液晶パネルはそれが成功し、今や韓国企業を脅かす存在となっています。

しかし中国の国策半導体企業が台湾企業から大量の人員を引き抜く過程で、米企業マイクロンの機密情報を違法に入手したとして提訴されました。

米国政府はこの企業への米国製半導体製造装置輸出を許可しなかったため、DRAM量産への道は閉ざされてしまいます。

この失敗を教訓として立ち上がった中国メモリメーカーCXMTは、巧妙に日本、韓国、台湾から人材をかき集め、小容量のDRAM量産に成功したとされています。

中国企業は巨額の政府支援をバックに、金にものを言わせて事を進めようとしていますが、米国や韓国、台湾企業の買収にはことごとく失敗しています。

こうした手法は各国政府の目があり不可能と思われます。

中国国内ではまるで戦国時代のように業界内の再編が起こっていて、つい先日まであった企業が別の企業に買収されるということが日常茶飯事です。

それでもDRAMに関してはなかなか前進が見られず、いつも巨額の資金を調達したとか、何年には量産を開始するとか期待だけさせる見出しのニュースが飛び交うばかりです。

消費者としては中国企業が市場に食い込んでくるようになれば価格競争と供給過剰が起こり、価格下落の恩恵を受けることが出来るので頑張ってほしいというところです。

ただ、量産に成功しても、品質面の課題をクリアするにはさらに時間が必要と思われます。

サムスン電子やSKハイニックスのNANDやDRAMの品質は世界レベルです。韓国製は絶対に嫌だと言っても中級以上のスマートフォンには間違いなく韓国製が入っています。

そんなわけで、メモリとストレージに関しては韓国の2企業がトップを走り、米国や台湾、日本企業が追随、少し遅れて中国という構図は当分変わらないようです。

その他の半導体は韓国は弱く、米国や日本、台湾などがそれぞれの分野で圧倒的な力を誇示しています。記事にもあったとおり、中国は通信分野で存在感を見せています。

恐らく製造2025はデータをねじ曲げてでも達成できないので、健闘しただとか言い張るのではないかと思います。どこまで嘘をつく、いや、誇張をするかが見所です。

仮に技術が追い付くことがあったとしても、中国の需要の7割を満たす供給なんて到底できないでしょう。

今後5年でどれほど需要が増加するかを考えれば無謀な目標設定だということが誰にでもわかるでしょうに・・・。

まあきっと努力目標なんでしょうね。実際は半分もいかないと予想しています。

お〆め


(ゆ)中国も散々こういう報道をするけど、簡単ではないようなんですよね。言わせてもらえば、見出しで目を引く誇張報道が多い気がしますね。

(し)そんなにいい加減なんですか?

(ゆ)DRAM量産開始は何度も聞きましたけど、ほとんど始まりませんし、今ではもう2023年以降にずれこむだとかで到底目標達成は無理ですね。

(し)NAND?の方は追い付いているという話のようですけど。

(ゆ)そうですね。それでも1年以上の差は大きいですね。ただ頑張ってくれれば価格下落に繋がります。

(し)DRAMってPCとかサーバのメモリってことですよね。

(ゆ)スマートフォンも含まれます。PCはともかく、中国としてはスマートフォンとサーバのメモリとストレージの自給率を上げたいんですよ。

(し)たくさん必要だからですよね。

(ゆ)そうです。そして品質が求められる部分なので、そこまで品質もあげろということですが、簡単ではないですね。

(し)中国の資金力を持ってしても難しいんですね。

(ゆ)技術力が全くない状態からのスタートで、最前線が常に動いている業界なので、一昔の偉い人を集めても技術力がなかなか高まらないんですよ。

(し)それでもLCDはうまくいったんですよね?どうしてですか?

(ゆ)LCD技術自体は一般化しているところもありましたし、韓国企業を買収できたというのも大きいですね。

あとは巨額報酬での引き抜き工作がうまくいって、比較的新しい情報を入手できたことにあるでしょう。

(し)液晶は今はほとんど中国製ですか?

(ゆ)日本のテレビメーカーは韓国のLG製が多いですね。元々SONYのラインをLGが買ったこともあって。

(し)そうなんですね。だったら、SHARP以外はほぼ韓国製か中国製ってことですね。

(ゆ)今や日本の電子製品は中国や韓国抜きでは語れないというのが現実です。

(し)日本の半導体関連メーカーはどうなんですか?

(ゆ)健闘していますね。製造装置に関しても世界を支えていますからね。韓国メディアは日本企業不要論を誇張して吐きまくっていますけど。

韓国に関連のある半導体部門でのNikonとCanonの凋落という点ではあてはまるわけですから嘘ではないですが、Nikonの液晶関連部門での盛り返しは無視していますね。

(し)やっぱりどこのメディアもそうやって見せ方を変えて人気を呼ぶ記事を作ってるんですよ。

(ゆ)だから韓国では間違った見方が多いんです。

ほら、日本の輸出制限なんて大統領までおかしなことを言って利用して国民を煽動するんですから。偏向甚だしいです。

(し)それは問題ですね。

(ゆ)あの報道は日本のメディアもメチャクチャでした。日本のメディアはネットの過度な反応を批判しましたけど、マスメディアの不正確な報道も酷かったです。

(し)でも乗っかっちゃえば良かったのに・・・。

(ゆ)できなくてごめんね。できないんです。

(し)本当に仕方がないですねぇ・・・。

そして・・・


(し)わたしはiPhoneユーザですけど、iPhoneのメモリも韓国製ですか?

(ゆ)そうらしいですね。そもそも組立が中国だし。メイドインチャイナって書いてあるでしょ?

(し)今は何でも中国製ですもんね。

(ゆ)どこのメーカーも品質検査を行った上で各部品を採用したり生産したりしているので、そういうのは受け容れるしかないですね。

その中でどれほど自分が製品を信頼できるかというところだと思います。

(し)うーん。わたしはただずっとiPhoneを使っているので、これからも多分ずっとiPhoneですね。部品がどうなろうと。

細かい事は気にしないです。

(ゆ)気にする人は気にするんですよ。それはもう個人が判断すればいいです。

今や中国と韓国を完全に排除した電子製品を探すのは難しいと思いますね。

(し)服の縫製も中国とかベトナムとかあっちの方ばかりですもんね。

(ゆ)そう、だから設計・デザインと品質管理が大事なんですよ。

(し)で、服はまだですか?わたしだけでも今回着てると思ったんですけど。

(ゆ)何も着手してない。最近記事を書くのが不調で時間がかかって。

(し)あと過剰な演出ですよね。面白いですけど時間をかけている感が伝わります。

(ゆ)あ、それでもちょっと効率的になるよう改善したんですよ。今回から少し反映されているはずです。

(し)全く伝わらないですけどそうなんですか。もっと勉強して効率化してくださいね。

(ゆ)その言葉をそっくりそのまま返しますよ。ゲーム探してないで勉強してください。

(し)それ誇張ですよね。

(ゆ)誇張ではないし事実でしょ。

お笑い東亜研究会

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