#0118 韓国医師協会、感染拡大の中ストライキ強行!文在寅政権の医療政策に反発!
今回の3行まとめ
- 韓国政府の4大医療政策
- 4大悪政策への医療業界の反発
- 大規模ゼネストへの発展
(参考)MT 2020/08/23
26日から28日には大韓医師協会が主導する第2次医師ゼネストが予告され、新型コロナウイルス拡大期の強行に賛否の声が挙がっています。
彼らが反対しているのは次の4つ。
地域医師養成を始めとした医大定員年間400人、10年間で4,000人の増員。
卒業後10年間の地域勤務を前提とした公共医大設立。
漢方貼薬(複数の漢方薬を混ぜて作った煎じ薬)の健康保険適用。
遠隔医療推進。非対面診療の導入です。
政府は医師の増員で脆弱地域や救急医療などの不人気分野を拡充するとしています。
OECD平均を根拠としていますが、医師協会も同じくOECD平均を根拠に反論。
医師と患者が直面している過酷な医療インフラの改善を先に行うべきだと主張しています。
公共医大設立に関しても、公共医療が脆弱な理由は病院不足ではなく、専門家の理解不足と低い処遇が問題と反論しています。
漢方貼薬については、有効性や安全性の検査が不十分であるとして反発しています。
非対面診療は医療サービスの低下と情報漏洩の危険性。一部病院への偏った集中を起こすと懸念しています。
文在寅ケアの導入から反発を続ける政府と医療業界の対立が、ついに最高潮に達しています。
編集所感
今回の概要
- 迫り来る第二波とモラル崩壊
- 交渉決裂とストの段階的拡大
- 結局本質は左右対立?
政策への反対はともかくとして、今この新型コロナウイルス拡大期にゼネストとも言える規模のストライキを行う必要があるのかということ。
文在寅の政策に反発するしない以前に、韓国ではこの数日で第二波とも思える感染症の拡大状況にあります。
これまで毎日二桁に抑えてきた韓国社会からすれば、200や300という新規感染者数でも深刻な恐怖として捉えられています。
これをこの水準をピークとして抑え込むには医療業界の最大限の努力と協力が必須で、この時期でのストライキに対して批判の声が挙がっています。
政府と大韓医師協会の交渉は決裂し、8月21日にはインターンと4年目研修医が。
22日は3年目研修医が。23日には1年目と2年目の研修医が。
さらに24日からは専攻医が無期限ストライキに突入するとしていますが、これはコロナ診療のみは行うということで妥結。
最悪の事態だけは免れたようです。
医師協会は現在の状況を盾にして強行することで、政府への圧力を強めている状況です。
医師協会会長が極右性向を持った人物として有名で、単に反政府のために医師会を政治集団化しているという批判もあります。
もちろん内部にも人道主義を掲げてストライキに反対する集団もいるようですが、あまりにも不毛で不適切な時期に左右の対立が起きているということです。
わたし達が遠目に見ると、本当に何をマヌケなことを両者やっているのかというところですが、中の人たちは本気の闘争を繰り広げているというわけです。
ですのでこの点を茶化してしまうとそれはそれで終わりになってしまうわけでして・・・。
もしこの大型のストライキを決行するとなると、当然どこかしらに大人数が集まっての大集会となることでしょう。しかも医療従事者が。
医療の空白が起きて、一時的に検査数が激減し、それによって新規感染者数も激減するということになるでしょう。
防疫の力が激減することは明らかで、これは深刻な山火事の時に消防士がストライキを行うのと同じだという意見もあります。
わたしは茶化したり皮肉ったりするつもりはありませんが、文在寅大統領が光復節演説で話した、市民の力が朴槿恵政権を倒したという言葉を思い出しますね。
これは医療業界のろうそくデモであり、文在寅政権の誤った医療政策に対する撤回の主張は、医療政策へのメス、弾劾は言い過ぎか、不信任とも言えるでしょう。
韓国政府は業務開始命令を下して、それに背けば免許の停止や取り消しといった強攻策に出ようとしています。
しかし辞表も準備して命令に屈さずという姿勢も見せているようで、正に全面戦争へと発展しているようです。
わたしはこういう韓国一般市民の力はすごいなと思いますね。率直に。
ここまで捨て身の覚悟なら本物だと思います。韓国社会を、医療を犠牲にしてでも信念を貫き通そうというのですから。
一方で政府もいちいちこんなのに屈するという前例を作れば、極右医師会長の意に沿い続ける未来が見えてくるわけで、一歩も引けないでしょう。
わたしはこの対立。左右の対立が含まれる点はちょっとどうかと思いますが、こうした激しい衝突は韓国ならではと思いますね。
感染症に怯える一般庶民にとっては時季外れの不毛な戦いでしょうし、医療の停止で被害を被る方も出てくるかもしれないので気が気でないでしょう。
表面だけすくって批判するのも結構ですが、これが韓国人の気概だと考えると、やはり面白い国だと思いますね。
実際に強行されるのか、どちらかが折れるのか、とても楽しみです。
お互いの意地を見せて欲しいものです。
お〆め
政府は国民を守る義務がある。医師も患者を守る義務がある。
医師はそれを捨ててでも業界の未来を守ろうとしている。政府は医療業界の未来と国民を守る義務のために折れるべきだ。というわけです。
ただ、遠目の一般市民が医師側に賛同するかどうかは別ですね。
でも、ある程度の感染拡大は韓国にとって良い結果をもたらすと思いますけどね。日本と同様に。
韓国メディアは7月以降の日本の拡大を見て嘲笑していますが、韓国も同じ目に遭うわけです。
その時自分たちをどのように評価するか非常に楽しみです。
再び警戒レベルを上げるか、それとも通常運転である程度の感染拡大を受け入れるのか。
経済を止められないですよね。止めない方がいいですよね。
そこをどう判断するかも見ものですね。サムスンなんかは工場で感染者でても止めないらしいですけど。
あとはメディアがどう変わるかですけど。
もちろん政策の不備はあるけど、色々な隙を突いて傷口を拡げて批判しているだけだと思います。
そして・・・
で、何を観てるの?