#0300 中国国営メディアが自国の金メダリストを批判!その質問必要ですか?
「男のような女」「女性としての人生」「女らしくいられるか」
「彼氏と腕相撲」など、競技と直接関係のない質問を連発!
選手は戸惑いながらも大人な対応で回答しましたが、微博上ではメディアに対して批判コメントが殺到しました。
今回の3行まとめ!
- 世界に広めたBBC
- 競技後に「女性として」って
- 中国国内の猛反発!
(参考)Wikipedia 巩立姣
8月1日の競技で金メダルを獲得した鞏立姣選手ですが、中国メディアCCTVの記者によるインタビューが余りにも非常識だと報じられています。
BBCによると、CCTVの女性記者が彼女に対して「ある劇的な瞬間までは彼女は男らしい女という印象を持っていた」という感想から始まります。
続いて「女性としての生き方を考えたことはありますか?」という質問に対し、驚いたように「女性の人生?」と選手は答えています。
さらに「これまで砲丸投げでは男のような女だったが、これからは女らしくいられると思いますか?」と質問。
これには「もしトレーニングをしないなら、減量して、結婚して子供を産むかもしれません。女性として必ず歩むべき道です」と答えています。
さらに男性カメラマンから「ボーイフレンドがいるか」「どんな男性を求めているか」「ボーイフレンドと腕相撲をするか」など競技とは無関係で失礼な質問が続きます。
彼女は「私は腕相撲をしません。私はとても優しいです」と返しました。
こうした質問に対してWeiboでは批判コメントが殺到。「結婚できないのではなく、彼女に合う男性がいない。女性について語るとき、結婚や外見だけでなく、夢や業績も重要だ」という投稿には12万ものコメントが寄せられました。
(参考)微博 @视觉志
#女性が話題にできるのは結婚だけ?というハッシュタグで16万以上もの投稿があり、4億回近く読まれました。
BBCは「中国の美の基準は、特にスリムで色白の女性を評価するが、近年美容整形ブームが起き、批判の対象となっている」と紹介しています。
編集所感
今回の概要!
- 中国の社会的背景
- まだまだあるらしい変な質問
- 国営放送はゴシップレベル?
中国共産党自体は建国当初から女性の社会進出を進め、同一労働同一賃金の原則を推し進めてきました。
しかしこれは所詮表面上のスローガンに過ぎず、中国社会に根強く拡がる男性優位の考え方は今もなおはびこっているでしょう。
こうした文化的、社会的に根付いたものを取り除くことは極めて難しく、出生男女比率にもそれは現れていると思います。
中国では男性の出生数の方が非常に多いです。韓国同様、男性こそが世継ぎであり社会の中心という考えがどこかしらにあるのでしょうね。
中国共産党とて2000年代に入って様々な法律改正で男女平等を実現しようと試みています。実際には平等ではなかったからです。
外交部の報道官に女性を起用したり、今は香港自治区のトップも女性ですが、政治の世界はせいぜいそこまで。目立つけど最上位層にはいない。
最近では過激なフェミニズムが力を得て、Weibo上でセクハラした男性を実名で訴え、失墜させるという事態が日常茶飯事です。
しかし中国政府は#MeToo運動が中国で始まった際、フェミニスト団体「女権の声」のアカウントを停止するなど監視下に置いています。
今回のCCTV記者の質問は、少なくとも競技後の選手達に投げかけられるものではありません。
彼女の競技に対して焦点が当てられるべきです。世界選手権などでは優勝経験があるものの、これまでの五輪ではロンドンの銀メダルが最高でした。
4度目の挑戦での金メダル、1年の延期を乗り越えたこと、過酷な気候など、質問はいくらでもあるはずですけど・・・。
鞏立姣選手の場合は女性記者と男性カメラマンが質問をしたそうですが、そこには明らかにおかしな意図が含まれていると感じます。
現に中国ネットでも余りに不適切な質問だとして批判の声が上がっています。
鞏立姣選手は戸惑いながらも慣れているのか、さすが大人な対応をしたという印象を受けました。
しかもこうした悪意ある質問は当然今に始まったことでもないようですね。世界選手権優勝の時にも似たような質問があったそうです。
また、Weiboの投稿によると、東京五輪でのこうした非常識な質問はこれだけではないようですね。
ボクシング選手に対して「試合で彼氏に勝てますか?」とか、体操選手に対して「仕事と家庭のバランスをどう取っていますか?」という質問があったとされています。
別に質問自体が問題あるとは思いませんが、やはり時と場所を選ぶべきでしょう。記者はスポーツ記者なのかゴシップ記者なのか・・・。
中国中央テレビって一体どうなってるのよ?国営放送局としてどういう考えに基づいて取材しているのか。これじゃ民放のワイドショーレベルだ。
韓国でも髪を短くしたアーチェリーのメダリストが過激なフェミニズムだとして糾弾されましたが、ほぼ似たような感じ。
ひょっとしたらこちらはもっともっと根深いかもしれませんけどね。指の形でポスターに難癖つけるレベルですから。あれはポスターにも悪意があったのか。
もちろん日本にも似たような事例はあるでしょうから、どの国がどうとか言うつもりはありません。
一部では過敏すぎてついていけないものも多くあります。また、問題となるラインも人それぞれで、報道によっては問題を理解できないものも多いです。
BBCは記事の最後でちょっと意地悪な内容を入れています。中国の美容整形の現状ってどうなんでしょうね?韓国ほど一般化してないと思うけど・・・。
まあ、こうした社会的背景や女性はこうあるべきというある種の価値観が今回のような質問を生んだということなのでしょうね。
アスリートは社会の中でも特別な存在であって、競技にかける情熱や物事への価値観は一般の人とは異なる部分も多くあるかと思います。
それを一般的な価値観と外れるからといって、競技直後に悪意ある視点から質問を投げかけるのは余りにも不適切。
中国に関しては、少し前に在スリランカ中国大使館が、自国のウェイトリフティング選手の写真が醜いだなんて言ってましたからね。
ロイターが悪意のある写真を選んだと批判していましたが、中国国内でさえも誰もこれに賛同しなかったです。中央からしておかしいんだよ・・・。
お〆め
中国のスポーツ選手って短髪多いよね。動きやすいからなのかな?
もう皆さんはきちんとマスクをしていると思います。でも世の中にはいまだにきちんとマスクできない人がいあるんですよ😭対面の打合せの時とかは恐怖です!😱
あつまれ!しらゆき姫のてんこ森
第129話 しらゆきさんとずれマスクの恐怖
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